
脊椎動物およびその近縁群の進化 W. Patten著
x.gd/irfZc
節足動物と脊椎動物の関係を、比較形態学と比較発生学の内部論理に基づいて徹底的に検討した、比較形態学史上の重要な古典です。
今日の分子系統の立場から見れば、その系統観の多くは受け入れ難いものです。しかし本書の価値は、体制の転換がどのように起こりうるのかを、構造の可能性と制約の問題として考え抜いた点にあります。近年、環形動物のaxochord仮説や、背腹反転に関わるBMP/Chordin系の保存など、当時の問題設定の一部は別の形で現代に戻ってきています。比較形態学が到達した思考の一つの極限。誤りを含みながらも、なお現在に問いを残す一冊です。
なお、すでに刊行したGaskellと併せて読むと、この時代の「脊椎動物起源」をめぐる思考の緊張と広がりが、よりはっきり見えてきます。思考の熱量という意味では、なかなか刺激的な組み合わせです。
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