Abiru
10.6K posts

Abiru
@Abiru
AbiStudio代表取締役。高知県いの町出身。ゲームのセガ、ダイエー系列会社のWebデザイナーを経て、2004年にメディア運営とECコンサルの会社を設立。『ランディングページの教科書』などを執筆。Web・マーケ・AIについて探求しております。ネット麻雀が日課です。WithU

昨日、X上でエネルギーアナリストの大場紀章氏が、ナフサ・BTX系製品の品切れをサプライチェーンで再現したシミュレーションを投稿して、これに「前提が現実と違うやろ」って反論が入って大荒れしてたな。 ほな何が論点やったんか、ゆっくり整理していくで。 このシミュレーションが再現しとったのは、サプライチェーン研究では超有名な「ブルウィップ効果」と呼ばれる現象や。聞き慣れん言葉やと思うけど、簡単に言うと、末端の小さな需要変動が、上流に行けば行くほどムチみたいに大きく振幅して、実需の何倍もの注文として伝わってまう現象のことや。鞭の柄(末端)をちょっと動かしただけで、先端(上流)が大きくしなる。それで「ブルウィップ=牛追いの鞭」効果って呼ばれてるんや。 その原因のひとつが「Rationing Game」、配給ゲームって呼ばれる現象や。 この配給ゲームの仕組みはこうや。 商品が足りなくなりそうな時、各社は「割り当てが減らされる前に、多めに注文しとこ」って動く。これ、各社単独で見たら完全に合理的な行動なんや。でも、みんなが同じこと考えるから、実需は変わってへんのに、注文量だけが一斉に膨れ上がってまうんや。 これ、経済学で言う「合成の誤謬」の典型例やね。ミクロでは正しい行動が、全員一斉にやったらマクロで裏目に出て、上流から見たら需要が爆発してるように見える。 ゲーム理論の「囚人のジレンマ」とも同じ構図で、全社が「注文を普通に出す」で協調できたら最善の結果になるのに、「自分だけ控えて他が多く取ったら損する」という個別計算が働くせいで、結局全員が多めに注文するしかなくなってしまう。 つまり買い占めやパニック発注は、悪意の産物やなく、不完全な情報と制度の構造が生み出す、合理的な行動の集積なんや。誰かを責めても何も解決せん。 大場氏のシミュレーションは、この現象を5階層のサプライチェーン(石化メーカー→商社→シンナー→塗料小売→塗装業者)で再現したもんや。 その結果がエグくて、末端のたった5%が普段の1.5倍の在庫を持とうとしただけで、商社段階の欠品率が74%まで膨れる。さらにメディアが「品切れや!」って報道したら、残り95%まで追随して累積欠品は128倍になると。 ほんで反論側の指摘や。 大場氏のシミュレーションは「上流、つまりナフサを原料にプラスチックや合成繊維の元となる化学品を作る石油化学メーカーの供給能力は100%維持されてる」という前提で組まれてたんやけど、それが現実とズレてるやろ、って話やね。これも事実としてかなり正しい。 実際、2026年3月の日本のエチレン実質稼働率は68.6%で、統計開始以来の過去最低水準まで落ち込んでる。前年同月比マイナス38.8%や。主因は中東情勢による原料調達難やが、3月は定修集中も重なって減産がさらに深くなった。つまり上流はもう100%維持できてへん。物理的に減ってる。 ほな大場氏のシミュレーションは無意味やったんか、というと、そうでもない。むしろ逆で、上流が減ってる時こそ、下流のパニック発注は致命的になるからや。原料が足りん状態で、各社が「自分とこだけ確保しとこ」って倍の注文を入れたら、本来必要なところに物が回らんくなる。2019年の実証研究でも、不足懸念があるサプライチェーンでは、この配給ゲームがブルウィップ指標を最大3倍以上に増幅させることがデータで確認されとる。 ほな逆に、「大丈夫やで、供給は維持されてます」って情報を流しとけば騒動は収まるんか。ただ、こっちも危険なんや。安心情報はショックの表面化を遅らせるぶん、いざ在庫クッションが切れた時の調整をむしろ急激にしやすいからや。 本当に上流が減ってる状態で「供給は維持されてます」だけ繰り返したら、川下の企業は代替調達も節約も優先順位付けも全部遅れる。で、在庫が切れた瞬間に全員一斉に「やばい!」って動き出して、発注のショックが急角度で噴き出す。安心情報は混乱を消すんやなく、後ろにずらして圧縮して増幅させる危険があるんや。 つまり分かるのは、「買い占めを煽る情報」も「大丈夫アピール」も、どっちも市場を歪めるってこと。本当に必要なのは、「供給能力はこれだけ、在庫はこれだけ、代替調達はここから何月分入る」っていう物量と時間軸を正直に開示することや。これさえ揃ってれば、市場の価格発見機能、つまり需給に応じて価格が動いて自然と需要を抑えたり供給を引き寄せたりする働きが機能して、短期の混乱は落ち着いていく。 ……と、ここまでが「短期の話」や。 でもな、本当に重要なのはこの議論ではない。 いま国内では、高市支持派と反高市派が「政府の対応が」「煽りすぎや」って言い争ってるけど、ハッキリ言うて的外れや。 たとえ完璧な情報開示ができて、買い占めも起きへんかったとしても、上流の物理的な不足は消えへん。SNSの論争でも国会の政争でも動かせへん。これは現物の問題やからな。 何度も言うてる通り、輸入ナフサの74%は中東産やし、国内精製ナフサの元の原油も9割超が中東依存や。 3カ月以上の封鎖が続けば、国内のナフサ備蓄クッションは完全に尽きる だから最優先はホルムズ海峡の封鎖解除やけど、「そのうち戻るやろ」の正常性バイアスで済まさず、長期化シナリオも本気で考えんとアカン。 調達先の多様化って言うて、アメリカやメキシコなど北米頼みにするのも物理的な輸送枠の限界がある。ホルムズ封鎖が長引けば、いずれ「高いけど買える」から「そもそも物が無い」に変わる。それが現実や。 せやから今必要なのは、日本単独で右往左往することや、遠い国との連携でもない。ホルムズ依存度の高いアジアの団結やねん。今は近隣国と小競り合いしてる場合ちゃう。冷え込んだ中国との関係も官民一体で改善していかなあかん。 特に中国は、イラン原油輸出の90%以上を買う最大顧客やから、イランに対して強力な影響力を持ってる。日本は中国と連携して、イランへの圧力や融和を働きかける現実的な外交カードを切っていくべきや。ロシアは高市政権誕生後、「日ロ関係はゼロに低下した」、「日ロ関係はかつてないほど低いレベル」と表明しとるけど、そのロシアからの調達すら選択肢に戻して考えなあかん局面や。 今回のナフサ騒動は、表面では「ブルウィップ効果と前提条件の論争」やったけど、底にあるのは「中東依存という日本経済の脆弱性」そのものや。 SNSの犯人探しや国内政治の責任論から目線を上げて、グローバルな原油需給とアジアの地政学に向き合わんと、日本のサプライチェーンは本当に止まるで。







【アルミ調達、業種で割れる耐性】logi-today.com/944568 ホルムズ海峡危機3カ月目、アルミ高の効き方が業種で分岐。自動車部品は仕入れ負担と資金繰り悪化、飲料缶は店頭価格への転嫁時差、電線は銅高でアルミ代替需要が拡大。1トン当たり250〜300ドル超の物流コストが、業種ごとに異なる局面で表れる。 #アルミ #ホルムズ海峡 #サプライチェーン




皮肉なことに発電は原子力と自然エネルギーである程度持ちますし 産業崩壊によって電力需要自体がほぼ壊滅するので…阿鼻叫喚がネット上で展開される訳ですな




@DrKarte 4工場5ラインに増えてますね… nagoyatv.com/news/?id=034836

😇悲報😇 高圧ケーブル、中東情勢に巻き込まれて各社納期が死ぬ ・SFCC 新規注文納品2026年10月以降 ・藤倉 新規注文納品 6ヶ月以上

センは「買う力(権原)」を軸に分析した。 でも現代日本はそれだけじゃ足りない。 権原が奪われる経路は四つある: ①買えない(権原失敗) スタグフレで年金・賃金が物価に負ける ②そもそも物がない(FAD) 肥料・飼料・農業資材が輸入停止 カロリー自給率38%から急落 ③届かない(物流崩壊) ナフサ・軽油高で地方配送採算崩壊 地方スーパー閉店連鎖、離島孤立 ④働けない(雇用市場崩壊) ナフサショック直撃の建設業・製造業 消費縮小による飲食・小売の縮退 大量失業で現役世代も市場から脱落 ベンガルは①のみ。 アイルランド1845は①+②。 米大恐慌は①+④。 日本2026は①+②+③+④の四重奏。 センの理論を超えた領域に入る。

@DrKarte エネルギー危機時における超過死亡の推定まとめをシミュレーションしてますが「人の命をもてあそんでいる」という突っ込みが面倒なので公開できずにいます。内容についてご意見を伺いたいので、もし興味があればDMください…









木原官房長官「石油ショックではない」 jiji.com/jc/article?k=2… イラン情勢を受けた原油の価格高騰や供給不安に関し「石油ショックとは思っていない」と強調。「日本全体として必要となる量が確保されていると認識している。その上で目詰まりの解消を行っていく」と述べました。



