
2026年1月初頭。私は約一年ぶりにウクライナを再訪した。《谷川 ひとみ》@thitomin キーウの中央鉄道駅に着いた瞬間に、以前より重たい、暗い空気を感じる。 「全面侵攻以来最悪の冬」というニュースは目にしていた。それに加え、到着日の未明には、ウクライナ全土を狙った大規模な攻撃があった。 (これは、しんどそうだ) 周囲の雰囲気や表情から疲労が伝わってくる。思わずため息をついた。 ウクライナ到着初日に感じた手触りを報告したい。 日本からウクライナへ行くのはなかなか骨が折れる。 まずはポーランドまで、直行便で行っても14時間ほどかかる。乗継便だと20時間ほどかかる場合もザラだ。そして、さらにポーランドの首都ワルシャワから、ウクライナの首都キーウまでは陸路で行かなくてはいけない。 当然のことだが、全面侵攻以降、ウクライナは飛行機が飛んでいないのだ。私は横になりたいので、バスではなく夜行列車で向かった。ワルシャワからキーウまで大体15時間ほどかかる。 つまり乗り継ぎや待ち時間を抜いても、日本からキーウまで乗り物に乗っている時間だけで計約30時間の道のりとなる。 加えてこの日、明け方に弾道ミサイルを含めた大規模な攻撃があった。そのためか、キーウに近づくと列車は途端に速度を落とした。いつ着くのか分からない、見通しのつかない状況はそれだけで精神を消耗する。 結局、予定より、5時間ほど遅れて到着した。どこにも泊まらずにキーウまで来たので、文字通り疲労困憊だ。 とりあえず電話をするためにSIMカードを買わなくてはならない。重たい荷物を引きずって鉄道駅の通信会社の店に入る。 手続きをしながら店員に「明け方の攻撃はどんなものだった?」と聞くと「最悪だった」と苦笑いをした。もはや外国人に対して、ロシアの攻撃への怒りを説明する気もないようだ。全面侵攻からほぼ丸4年もたてばこんなものだろう。人々は慣れるしかないのだ。いちいち怒っていたら気が持たない。 店員はコートを着ている。鉄道駅は屋内だが、なんとなく寒い。ロシアによる電力インフラを狙った攻撃のせいで、暖房が止まっているか、節約のために暖房の設定温度が下がっているのだろう。 「モバイルバッテリーは必要ない?」とSIMの設定をしながら店員が勧めてくる。なるほど停電がひどいので、バッテリーの需要が増えているのだ。「沢山持ってきたから大丈夫です」と返す。 店員は他の客にもモバイルバッテリーを勧めている。前回来たのも冬だったが、明らかに生活環境が悪化しているだろうことが到着早々感じられた。 記事のリンクはコメント欄へ↓





























