Yoshiaki Tanabe retweetledi

1:万博の意義について、
会場デザインプロデューサーとして、僕自身が考える万博の意義について述べておきたい
今回の万博については、1970年の大阪万博の時とはすでに時代が違う、21世紀になってまだ万博などやっているのか、万博などすでに時代遅れだ、という指摘がある。
確かに旧態依然とした万博の時代ではない。しかしまさにそれゆえに、万博というものが、現代ならではの、とてつもなく素晴らしい意義を持ち始めている。
万博の意義とは何か。
それは世界の多くの国、今回は約160カ国近く、およそ全世界の80パーセントもの国々が、それぞれの国の伝統、文化、歴史、気候風土、美しい風景、生活、食、衣服、音楽、そして人々、つまり「その全て」を持ち寄って、この小さな夢洲の地に集まり、そこで半年もの間「共に過ごす」ことだ。こんなイベントは、地球上に他にはない。国の首脳が集まるサミットや国連、オリンピックをも超える地球最大のイベントだ
多様性の時代といわれながら、分断が激しさを増すこの時代に、それでも世界はつながることができるのか?。そんな大きな問いに、万博は、「それでも多様な世界は繋がることができる」と世界に向けて発信する。今ここに、多くの国々が、それぞれの国の多様な素晴らしさを持ち寄り「共にいる」と宣言する。
共に過ごすということは、そこに対話が生まれ、友情と交流とインスピレーションが生まれ、その先の未来を創造する。そんな素晴らしい機会は、いまのところ、この世界に、万博しかない。異なる文化、歴史、素晴らしい地球上の多様なる人々と共に過ごし、やりとりする中からこそ、未来が生まれてくる。自分達が、世界と共に未来を作り出す。若い世代や子供たちが、それを自分の目で見て身体で圧倒的に実感することが、どれほど素晴らしいことか。
世界のことなど、インターネットで検索すれば全てわかる、という批判もあるかもしれない。そうだろうか。僕たちはパンデミックを経て実感したのではなかったか。いくらインターネットが発達しても、いや発達すればするだけ、リアルの価値はより高まっていくと。同じ空間を共有し、膝を交えて話し、リアルに空間と状況を体感することの圧倒的な尊さを嫌というほど実感したのではなかったか。
未来は今や、目玉の展示を見にいくという消費型にとどまらない。世界と共に能動的に未来に関わっていくということこそ重要だ。未知なるものと出会い、自分たちで未来を作っていくという喜びがある。
そして世界の目が大阪、関西、日本に向く。大阪、関西、日本というブランドを世界に発信するまたとな機会なのだ。
万博の経済効果が2ー3兆円以上という試算が発表されている。投資額の数倍以上になるその経済効果はもちろんのこと、多様な世界がつながる、という力強いメッセージを発信し、世界とリアルに対話し共に未来を作るものとしての万博の意義は計り知れない。
次回は、そのような万博の会場デザインの意図について説明していきたい。
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