
適応障害になりやすい人の特徴として、「初対面では饒舌だが、継続的な関係値を築く場合は徐々に萎縮する」というのがあるかもしれない。私は、お店の店員さんなどとの会話はできた。演じる役割が明確で、期待値も低く、何より「次がない」という前提が心を軽くした。ところが 関係を継続させる必要がある——例えば職場では、この構造が崩れてしまった。 相手は「前回の私」を記憶し、整合性を求め始める。演技には連続性が要求され、次第に相手は「素の私」を期待し始めるだろう。ただそんなものはない、というより、素の自分に私は自信がなかった。 継続的な関係の中で露呈する「一貫した自分の不在」を恐れていた。初対面だけ生き生きできるのは、そこに「自分」を持ち込まなくていいからだ。 人間関係における課題は、コミュニケーションカではなく、「自己の不和」にあると、私は少しずつ気づいていった。


















