
【神道って実は免疫システムじゃないか?】 私は最近、 神道は宗教というよりも、 日本文明の「免疫システム」だったのではないかと思っています。 世界史を見ると、 異なる宗教や思想が出会った時、 しばしば激しい対立が起きます。 神の名の下に戦争が起きる。 異端者が排除される。 国家が分裂する。 それは珍しいことではありません。 しかし日本は少し違いました。 飛鳥時代。 仏教が伝来した。 戦国時代。 キリスト教が伝来した。 明治以降。 西洋思想や民主主義が流入した。 本来なら、 社会が真っ二つに割れてもおかしくないほどの変化です。 それでも日本は、 最終的にそれらを取り込みました。 なぜでしょうか。 私は神道の存在が大きかったと思っています。 神道には、 「唯一絶対の神」がいません。 「この教えだけが正しい」もありません。 八百万の神々がいる。 山にも神がいる。 海にも神がいる。 祖先にも神がいる。 だから新しい思想や宗教が来ても、 最初から「敵」と認識しにくい。 仏教が来れば取り込む。 キリスト教が来れば理解しようとする。 西洋文明が来れば学ぼうとする。 拒絶しない。 しかし飲み込まれもしない。 自分たちなりに消化してしまう。 まるで免疫のようです。 免疫とは、 外から来たものを全て攻撃する仕組みではありません。 有害なものは排除する。 有益なものは取り込む。 そして自分の一部にする。 神道も同じだったのではないでしょうか。 私は、 日本最強の発明は刀でも鉄砲でもなく、 神道という「異文化を敵にしない仕組み」だったと思っています。 神道は主張しません。 教えを押し付けません。 だから目立ちません。 しかし目立たないからこそ、 千年以上にわたり、 日本人の精神の奥底で働き続けてきた。 神道とは宗教なのか。 それとも文明の免疫システムなのか。 私は後者の側面も、かなり大きいように思います。