chobi-roo
169.5K posts

chobi-roo retweetledi

2万人が泣いていた
虹色の新幹線が通り過ぎる
たった数秒のあいだ
沿線に立った2万人が
手を振りながら泣いていた
40年待ったんだ
九州新幹線の全線開業を
JR九州が呼びかけた
「沿線で手を振ってください」
ギャラなし
台本なし
リハーサルなし
本当に来るのか
担当者は不安だった
2万人が来た
少し雨の降る鹿児島中央駅
朝10時55分
虹色の新幹線が動き出した
ウエディングドレスの花嫁
ユニホームの少年
楽団を連れてきた人
風船を飛ばす子どもたち
ただ泣いてるおばちゃん
誰にも頼まれてない
全部自分で考えてきた
運転席に乗っていた社員が
後にこう語った
「中の人はみんな号泣ですよ」
トンネルに入ると全速力
外に出た瞬間
「左側に人がいる!
速度を落とせ!」
泣きながら指示を出した
窓の外に人がいるたびに
速度を落とした
その人たちの顔が見えた
40年待った顔だった
「祝!九州」
このCMは
放映からたった3日で
消えた
2011年3月9日 放映開始
2011年3月11日 東日本大震災
式典は中止
CMも中止
九州は関係ないのに
喜ぶことすら自粛した
でもYouTubeで火がついた
3週間で300万再生
被災地から声が届いた
「九州の笑顔に救われた」
「今の日本に必要なCMだ」
東北新幹線が復旧した日
沿線に人が立っていた
手を振っていた
あのCMを見た誰かが
「俺たちもやろう」と
呼びかけたからだった
九州の笑顔が
1000km離れた東北で
手を振る連鎖になった
DVDは九州より
関東からの注文が多かった
売上の一部は
震災の義援金になった
届けたのは
広告会社でも政治家でもない
40年新幹線を待ち続けた
九州の普通の人たちの
本物の笑顔だった
放映3日で消えたCMは
カンヌ国際広告祭で
金賞を獲った
出演者2万人
全員素人
全員本気
全員本物
世界一になったCMの主役は
九州のおばちゃんと
野球少年と
泣いてるお父さんだった
日本語
chobi-roo retweetledi






















