ふうちん🥒 retweetledi

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財布が貧しかった僕は、このマーケットを利用してお金を稼げないか模索し、最終的に"シルバーインゴット"に目を付けた。
このシルバーインゴットは、採掘師で掘れる"銀鉱"を元に彫金師でクラフト出来るものだ。
採掘、クラフト共に要求レベルは25程度なのだが、僻地でしか取れない不便さからか、僕のサーバーでは1個1000ゴールドと高値で取引されている。
下位素材を市場に供給するのは初心者の務め。僕はすぐに銀鉱を採掘し、シルバーインゴットを大量生産した。
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生産したインゴットを早速マーケットで売ろうとしてみるも、よくわからない。
ゲーム内で検索してみると「リテイナー(NPC)を雇用できるようになったら出品できる」と記載があった。
ううぅ…せっかく沢山集めたのにまだ売れないのか……
これではお金が足りなくてクラフターを続けられない。
僕は通常クエストを消化してお金を稼ぐことにした。
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久々に剣を握って驚いた。
自分が弱すぎる
サブジョブの装備は35レベル前後で固めて ているのに、メインジョブである剣術士の武器は12レベル。
慌てて武器を28レベルの剣に更新するも、どういうわけかまだ弱い。全然敵を倒せない上、ほんの少しだけ攻撃が痛い。
うーむ、どうしたものか……
…………
………
……
…
──仕方ない、服を着るか
友人にも合流するたびに「服着なよ」と散々言われ続けていたが、真のルガディン族は戦闘時に服を着る文化がないため着ていなかった。
サブジョブでは服を着用していないとお話にならないため、唯一全裸になれたのが戦闘職である剣術士だったのだが、背に腹はかえられない
甲冑師にはまだ就けていなかったため、装備は裁縫師で作れるSTR(筋肉)が上がるもので固めた。
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少しとお金を稼いだ後、ダンジョンに行った。
友人と僕はメインクエストの歩幅だけ合わせれていたため、二人で念願のダンジョンに行ってきた。
ダンジョンでは4人までパーティを組めるのだが、今回はボットと呼ばれるAIで人数を埋めてプレイした。
まだ敵の脅威こそ感じなかったが、ギミックを解除しながら先に進んでいくのは新鮮で楽しかった。
しばらくお互い寄り道してから、墓所と呼ばれる2個目のダンジョンにも行った。
そして、このダンジョンで事件が起きた
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今回のダンジョンではボットを採用できなかったので、他プレイヤーとの自動マッチングを採用した。
しかし、他プレイヤーが来ることはなく5分ほど待った結果、ボットによる人数合わせが施された。
2回目のダンジョンということで、楽な道を探した僕と友人は全ての敵を無視して駆け抜けてみた
大量の敵に囲まれて死んだ
どうやらダンジョンでは敵を無視するとずっとついてきてしまうようだ。
次から随時処理しなければ。
再び蘇り、ダンジョンを進め直していると、チャット欄に見慣れない色で文字が書かれていることに気づく。
──英語だ
今までこのゲームをやっていて英語に出会ったことはなかった。
慌ててログを遡ってみると、何件も投稿されている。
・・・ちょっと待て、こいつらボットじゃなかったのか…?
どうやらボットだと思っていた味方二人はパーティを組んでいる"人間"だったらしい。
片方が新米🌱マーク、片方には王冠👑のようなマークがついていた
やばいやばい、俺たちさっきとんでもないプレイしちゃったよ……‼︎
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僕は英語がそこそこわかる。
味方外国人からの意見を要約すると、
「おい、タンク。てめえタンクスタンスにも入れねえのか」
「ふざけるな、こいつをパーティから追放投票するべきだ」
「タンク、てめえちゃんとプレイできないのか」
ぶ、ブチギレられてる。
慌ててチャットを返した。
「ごめんなさい、タンクスタンスってなんですか。僕はゲームを始めたばかりです」
しかし、返事は返ってこない。
なるほど…。
「冒険者なら答えは自分で見つけろ」そう言いたいわけですね。
僕は戦いの合間を縫って、今まで適当に連打してた戦闘スキルを急いで熟読した。
【アイアンウィル】 - 自身への敵視を非常に大きく上昇させる(効果: 永続)
こ…これか!?!?!?
すぐさまアイアンウィルを使用し、目の前のモンスターを討伐すると、ブチギレ外国人から一言
「nice」
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こうしてタンク使いとして一歩成長した僕は、ダンジョンをクリアすることに成功した。
ダンジョンが終わってから僕は味方外国人に謝罪する。
「ごめん、タンクスタンスをわかってなくて。でももう学んだから次からは大丈夫」
味方外国人から返事が来る
「いいってことさ。ダンジョンに入ったらまずはタンクスタンスに入るのがタンクの基本だ。この事を忘れないように。またな」
ブチギレ外国人の姿はもうそこにはなかった。
わだかまりもなくなり、僕たちは気持ちよくダンジョンを後にした。
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