
がん/岩井 純一@ソーシャルフリーランス
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がん/岩井 純一@ソーシャルフリーランス
@gan0918
宮城県出身。任意団体ソーシャルバー運営 / メタノイア@METANOIAorjp理事 / PMI @PMI__official広報 / 公益財団法人Soil / 認定NPO法人離島経済新聞社 / me / 一人一人の想いや一歩、挑戦に寄り添って、応援していける社会を作っていくためにソーシャルセクターで様々な活動中。


2021年のクーデター時、ミャンマーでは、国軍が市民を殺害しても空爆しても、多くの僧侶は沈黙を保ったままだった。「私たちは仏教の教えに集中している。政治的な問題については、僧侶としては何も答えられない」と言いながら、国軍最高司令官のロシア外遊に同行した僧侶もいた。藏本龍介氏は本書の中でこう指摘する。 「僧侶には現状を打開する力がないと市民が感じ始め、さらに国軍と近い立場の僧侶がいることが明らかになった。社会の中心にあった仏教や僧侶に対する大きな失望が広がっており、これはミャンマー史上初めてのことだ」 社会の苦しみに背を向けた宗教が、どこに向かえるというのか。ミャンマーの現実が、それをリアルタイムで示していた。 著者は言う。「これを他人事にしてはならない」と。 宗教であれ、組織であれ、個人であれ、「共にある」という姿勢を失った時に、信頼は喪失する。ミャンマーの事態は、宗教に限った話ではない。自分の仕事が、自分の関わるコミュニティが、社会の苦悩と地続きになっているか。そう問い直す契機として、この本は活きてくると思う。 「仏教の底力」とは、教義の力ではなく、大衆の傍らに留まり続けることができる持久力のことである。苦しみあえぐ人のそばで、かける声も見つからず、自分の無力さに打ちひしがれながら、共に涙を流し、場を共有する。「できることは何もない」と開き直るのでもなく、ただただ何ができるかと模索し、でもできることがないのではと感じる、この感情の行き来に長く耐える力、それが仏教の底力である。 東日本大震災では、全国から多くの僧侶が被災地に駆けつけ、片付けや炊き出し、追悼法要に精力的に取り組んだ。「臨床宗教師」という新しい存在が生まれたのもこの震災がきっかけだった。突然家族を失う不条理な死に向き合うグリーフケア(悲嘆者を癒すケア)の現場に、宗教者が本格的に関わりはじめた。 ちなみに、そうした活動がほとんど知られていないことに著者は驚いていた。「お坊さんやお寺がそういう活動をしていることは、今まで知りませんでした」とNPOの人ですら語るという状況である。 発信が足りないのか? いや、そもそも発信すべきものなのかという議論がある。純粋な利他行なのであれば、発信は要らない。ただ、社会とのつながりは必要である。いま、もしお寺のそういった活動が知られていないのだとしたら、その「つながり」が薄れているからなのかもしれない。 あるベテランの宗教者がしみじみと語った言葉が、ぼくにはずっと残っている。 「若いころ、大衆教化の接点って言っていたけれども、大衆教化という言い方自体が、やっぱり上から目線なんですよね。ひとびとと一緒に。時代の苦悩と共に。そういうことなんだと思います」 日本でも寺院関係者の後継者不在問題が進んでいる。過疎も影響している。本書が引用する試算では、2040年までに仏教寺院を含む宗教法人の35%が消えてなくなるという。だが、これは「数の問題」ではない。「宗教や信仰と社会が接点を失うこと」が問題なのである。 大菅俊幸『仏教の底力 現代に求められる社会的役割』明石書店@akashishoten





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