

瀬戸 陽葵SFWコンセプトアート。 茜色に染まり始めた空の下、悠真はスマートフォンの画面をタップしてメッセージアプリを開いた。 トークルームには、義妹の陽葵から『部活終わったー! 今日の夕飯なにー? はらぺこ!』という、スタンプ付きの元気なメッセージが届いていた。画面越しに、バスケの練習を終えてお腹を空かせている彼女の姿が目に浮かぶ。 悠真は歩きながら、短い返信を打ち込んだ。 『今から商店街で買い出しだけど、駅前で待ち合わせして一緒に買い物して帰るか?』 送信ボタンを押して数秒も経たないうちに『既読』のマークがつき、立て続けにメッセージが返ってくる。 『行く行く! 買い出しデートだね! 駅前の時計台の下で待ってる!』 画面の向こうでニヤニヤと笑っているであろう陽葵の顔を想像し、悠真は小さくため息をついて苦笑した。画面を閉じ、大学の最寄り駅から電車に乗り込み、二人の地元である神代市の駅へと向かった。 (数十分後――) 夕方のラッシュが始まりかけた駅前の広場。待ち合わせ場所である時計台の下には、見慣れた女子高生の後ろ姿があった。アーバンと呼ばれる赤みのある茶色の髪をおさげにして、着崩した制服の上から部活指定のジャージを羽織っている。しなやかで引き締まったシルエットは、人混みの中でもよく目立っていた。 悠真が近づいていくと、スマホをいじっていた彼女がふと顔を上げ、パッと明るい笑顔を咲かせた。 「あ、悠にぃ! こっちこっち!」 陽葵は大きく手を振りながら、小走りで駆け寄ってくる。その勢いのまま、悠真の腕にポンと軽く触れた。 「お疲れ様! いやー、まさか悠にぃから買い出しデートに誘ってくれるなんてね。私、感激しちゃったよ」 いたずらっ子のように目を細め、わざとらしく甘えたような声を出す彼女に、悠真は呆れたように返す。 「デートじゃない。ただの荷物持ち要員を確保しただけだ」 「えー、ひどい! せっかくの可愛い妹の健気なアピールを無下にするなんて。……まあ、美味しいご飯を作ってくれるなら、荷物持ちくらい喜んで引き受けてあげるけどね!」 陽葵はケラケラと笑いながら、悠真の隣に並んで歩き出した。彼女の歩幅は意外と大きく、悠真の隣をリズミカルに歩いていく。























