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『ヒトとAI』という本を、2026年7月22日に岩波書店より出版します。
近年のAIの急速な進展を踏まえ、これから人間とAIがどのような社会を築いていくのかを、事実や研究を手がかりに論じた一般向けの本です。
タイトルを「人間とAI」とせず「ヒトとAI」としたのは、ヒトという種そのものをAIと比較して考えたかったからです。
AIの登場によって、私たちは改めて、ヒトの知能を客体として眺められるようになりました。ヒトの知能にはどんな特徴と欠点があるのか。逆に、能力を伸ばし続けるAIには、どんな特徴と限界があるのか。
その上で、この本では「最新のAIはどれほどすごいのか」よりも、その先までAIが進んだとき、私たちは何を考えなければならないのかを、いくつもの思考実験を通じて掘り下げています。
例えば、「AIは責任をとれるのか」は本書の中心テーマの一つです。どれだけ能力が高くなっても、AIが重大な判断ミスをしたとき、人間と同じように責任をとってくれるとは感じられません。しかし、そもそも「責任をとる」とは何でしょうか。なぜ私たちは、AIには責任がとれないと感じるのかを考えます。
さらに、AIが誰にも理解できない理論を生み出し、説明できない方法で大きな成果を上げたとき、人はそれを使うのか。使わざるを得ないなら、社会や制度はどう設計されるべきなのか。
現在のAIの限界についても述べています。いまのAIの学び方は、人間とは大きく異なります。AIはさまざまな問題や文章を、まるでショート動画を次々と見せられるように、細切れの断片として学んでいます。そこには、人間が人生を生きるような継続性がありません。この「継続性のなさ」は、AIが社会の中で活動するとき、どんな限界として現れるのでしょうか。
こうした問いを通じて、AIそのものだけでなく、AIの登場によって改めて見えてくる「ヒトとは何か」を考えた本です。
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