
$TATT TATテクノロジーズ FY2025 Q4・通期決算:
通期売上1億7,800万ドル・3年連続増収増益でAdjusted EBITDAも過去最高、バックログ5億5,000万ドルで2026年も視界良好
発表日:2026/03/18(FY2025 Q4、2025年12月31日終了)
$TATT は、商業・軍用航空および地上防衛向けに熱管理ソリューション(熱交換器OEM)・APU/着陸装置MRO(Piedmont)・ジェットエンジン部品オーバーホール(Turbochrome)・熱交換器MRO(Limco)の4事業を展開するイスラエル拠点の航空宇宙MRO企業。
■決算ハイライト
通期売上は1億7,802万ドル、前年比17.0%増(過去最高)。通期純利益は1,682万ドル(前年比50.6%増)。通期Adjusted EBITDAは2,545万ドル(マージン14.3%)と前年18.6百万ドルから36.7%増で過去最高を更新。
通期営業CFも1,497万ドルと前年▲582万ドルから黒字転換。
Q4単体では売上4,653万ドル(前年同期比13.4%増)、粗利率25.2%(前年23.1%)、Adjusted EBITDA689万ドル(マージン14.8%)と堅実な四半期着地。バックログ・長期協定(LTA)残高は年末時点で約5億5,000万ドルと前年の約4億2,900万ドルから大幅増加し、2026年の収益視界は良好。
■抑えておくべきKPI
・通期売上:1億7,802万ドル(前年比+17.0%)
・通期粗利率:24.8%(前年21.7%、+310bp)
・通期営業利益率:10.6%(前年8.2%)
・通期純利益:1,682万ドル(前年比+50.6%)
・通期Adjusted EBITDA:2,545万ドル(マージン14.3%)
・通期営業CF:1,497万ドル(前年▲582万ドルから黒字転換)
・バックログ+LTA残高:約5億5,000万ドル(前年比+28%)
・現金:5,126万ドル(前年末713万ドルから急増、公募増資4,854万ドルの効果)
■インサイト
3年連続で全主要指標が改善という安定した成長軌道に乗っている。サービス収益(MRO)が通期1億2,717万ドル(前年比+21.8%)と高成長を続けており、民間航空MRO市場の旺盛な需要(機材不足・整備需要の高止まり)を着実に取り込んでいる。粗利率が毎年着実に上昇している点も(21.7%→24.8%)、規模の拡大とミックス改善の双方が機能していることを示す。
2025年中に公募増資(1,625,000株+オーバーアロットメント行使分を含む総額約4,854万ドルの純額)を実施し、現金残高が期末に5,126万ドルへ急増。設備投資(1,095万ドル、前年513万ドルの2倍超)も積極化しており、キャパシティ増強を前向きに進めていることが伺える。
規模の小ささ(時価総額数億ドル規模)ゆえの流動性リスクと、イスラエル拠点(Turbochrome・Kiryat Gat工場)を持つ地政学リスクは引き続き注意が必要。棚卸資産が7,555万ドルと総資産の33%を占める水準で、航空MRO特有の在庫管理リスクも継続してモニタリングすべき点。
■今後の見どころ
バックログ5億5,000万ドルと増設中の設備(2025年設備投資前年比+114%)が2026年の有機成長をどこまで支えるか。CEOが言及するM&A機会(熱管理・電源システム分野)の具体化タイミングも株価の次の評価軸。
航空MROの需給バランスが今後も航空会社の整備外注需要を高め続けるかどうかが、中長期の収益見通しを左右する。
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