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ちなみに、
新品の衣服や靴が醸し出す「おろしたての不自然さ」を嫌い、あえて着古したり、馴染ませてから着用するという美学は、歴史上著名なダンディたちによって実践されてきたもの。
いわゆるメンズファッションにおける「アンダーステイトメント(控えめな美学)」の一種と言えるものでしょうね。
そんな歴史上のダンディズムの体現者たちをまとめてみましたのでご参考までに。
1. ボー・ブランメル
ダンディズムの始祖であり、この「新品を誇示しない」という哲学の生みの親とも言える存在がジョージ=ブライアン=ブランメル氏です。
※「ボー」とは「洒落者」や「伊達男」の意。
彼は、新調したばかりの服を着て金への執着や新興成金的な見栄を張ることを「野暮(バルガー)」としてめちゃくちゃ嫌悪したそうです。
最高級の生地と仕立てでありながら、まるで長年着慣れているかのように自然に身体に馴染ませる「計算された無造作」を理想とし、現代のスーツスタイルの基礎にも通ずる価値観を確立した天才ですね。
2. 英国貴族・紳士たちの伝統(バレットの役割)
特定の個人ではなく、19世紀から20世紀にかけての英国の王侯貴族やジェントルマンの間では、「新品の靴は従者(バレット)に数ヶ月履かせて、革を柔らかく馴染ませてから主人が履く」という習慣が実在したそうです。
サヴィル・ロウで仕立てたツイードのジャケットなども同様で、新品特有の硬さや気恥ずかしさを消すために、わざと雨風に晒したり、使用人に着せてエイジングさせるという文化が根付いていました。
エドワード7世をはじめとする王室周辺や、当時の上流階級において広く共有されていた行動様式です。
3. フレッド=アステア
20世紀を代表するダンディであり、ハリウッドスターのフレッド=アステア氏は、サヴィル・ロウの老舗であるアンダーソン&シェパードの顧客として有名ですが、彼には非常に有名なエピソードがあります。
彼は、仕立て上がったばかりの新品のスーツを受け取ると、あえて壁に何度も叩きつけたり、丸めたりして、新品の硬さを徹底的に抜いてから着用していました。
これも、服だけが目立つことを避け、自分の身体の一部のように自然に(踊っている最中も美しく)見せるための彼なりのルーティンでした。
4. 白洲 次郎
日本のダンディズムを語る上で欠かせない白洲 次郎氏も、英国での留学経験からこの美学を強く受け継いでいました。
彼はサヴィル・ロウのヘンリー・プールなどで仕立てたツイードのジャケットについて、「ツイードなんて、買ってから軒下に3年くらい干して、雨風に晒してクタクタになってから着るもんだ」という言葉を残しています。
総じて言えること彼らに共通しているのは、「服に着られている状態」こそ最も恥ずかしい、とした点です。
どれほど高級なビスポークであろうと、最高級の靴であろうと、それが「今買ってきたばかりの新品」に見えるうちは未完成であり、着込むことで着用者の身体や歴史と一体化して初めて完成する、という確固たる哲学を持っていたと言えます。




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