白
31 posts


19歳から2年、キャバで働いた。
朝5時、送迎は個人タクシーの佐伯さん、64歳。
家まで23分。
毎回、家に着く3分前の信号で佐伯さんは必ず聞いた。
「ごめん、コンビニ寄っていい?」
私は疲れ切って「どうぞ」とだけ返す。
ある日。
佐伯さんが買ってくるのは、自分の飲み物じゃなかった。
肉まん1個と、ホットのいちごオレ1本。
私の分だった。
私は一度も要るなんて言っていない。
ある朝、佐伯さんが真顔で言った。
「お客さん、いちごオレって、あっためても冷たいままでも肉まんに合うんだよ」
「どっちでもいいです」
そう返したら何も言わずに結局2本買って戻ってきた。
謎だった。
ただ、2年間毎回続いた。
引退して1年半後、佐伯さんが◯くなったと聞いた。
奥さんから香典袋と一緒に、私宛に茶封筒が届いた。
日本語
白 retweetledi







