
「LステップがAIで無料でできる」「グッバイLステップ」といった投稿が広がっているので、開発側として私の考えも書きます。 結論からいうと、半分は正しいです。 AIでLINEを自然言語で操作できるようになる流れ自体は本物です。これは一過性のネタではなく、今後ほぼ確実に広がっていく大きな変化です。Lステップに限らず、すべてのSaaSが向き合うべき変化だと思っています。 ただ、多くの議論で一番大事な論点が抜けています。 「AIで設定できること」と「事業で安全に運用できること」は、まったく別物です。 たとえば実際の現場では、 ・誰がどの操作をしたか記録されるか ・AIが誤配信したときに止められるか ・権限管理や承認フローはどうするか ・個人情報や配信ログをどう扱うか ・万が一のとき責任の所在は明確か こうした論点を全部超えて、初めて「事業で使える」になります。 技術的に動くことと、本番で安心して任せられることの間には、かなり深い谷があります。 ちなみに「LステップにAPIがない」という比較は事実ではありません。WebhookもAPIもありますし、APIは今後さらに拡張していきます。MCP対応も進めています。 ただ、ここも本質ではありません。 AIでLINEを触れる。 設定できる。 シナリオが作れる。 配信できる。 フォームが作れる。 セグメントできる。 ここまでは、これからどんどん当たり前になっていくと思います。APIやMCPで触れること自体は、今後かなりコモディティ化していくはずです。 本当の勝負はその先です。 なぜなら、同じ機能があることと、同じ成果が出ることは別だからです。 Lステップには約10年の運用実績があります。 その中で蓄積してきたのは、単なる機能ではなく、業種ごとの成功パターンと失敗パターンです。 どんな業種で、どんな導線が反応されやすいのか。 どのタイミングで何を送ると成果につながりやすいのか逆に何をやると反応が落ちるのか。 こうした知見は、管理画面を自然言語で触れるようにしただけでは手に入りません。 AIが賢くなるほど重要になるのは、むしろこういう現場のデータと運用知見です。 私は、AIそのものは急速にコモディティ化していくと思っています。 その一方で、最終的な差は、その業界・その業務で何年も積み上げてきた経験、データ、文脈でつく。そう考えています。 AIは、使えるデータの質と量だけでなく、何を成功とし、何を失敗とし、どんな判断を良しとするのかという評価軸があって初めて強くなります。 だからこれからの競争は、 「AIが使えるかどうか」ではなく、 AIに何を学ばせ、どれだけ安全に成果へつなげられるか で決まると思っています。 コンサルタントや構築者についても同じです。 設定作業だけの価値は下がるかもしれません。 でも、顧客の課題を理解して設計し、成果につなげる人の価値はむしろ上がります。AIは代替ではなく、強い人をさらに強くする武器になります。 もちろん、Lステップも安泰ではありません。 もしLステップが「従来のままでいい」「ただAIとつなげればよい」と思っていたら、本当に終わると思います。 そこは強い危機感を持っています。 だからこそ、私たちが向き合うべきなのは 「AIに置き換えられるかどうか」 という議論ではなくAI時代における新しい勝ち筋をどう作るかです。 私は、AIが強くなるほど商品が強くなる構造を作れるかどうかが勝負だと思っています。 それでも、LステップがAIに食われる可能性はもちろんあります、そこは正しいです。 でもそれはLステップだけの話ではありません。 他のSaaSも、会計士も、弁護士も、医者も、エンジニアも、マーケターも、みんな同じ局面にいます。 本当に問うべきなのは、 「AIが使えるか」ではなく、 「あなたの仕事や会社には、他の誰にも真似しにくい経験、データ、文脈があるか」 だと思っています。 そして、これは会社の競争だけの話ではなく、働く個人にとっても同じ問いだと思っています。 たとえAIに多くの仕事が置き換えられたとしても、 それでもなお、自分の価値を感じられるものを持っているか。 これからの時代は、道具を使えるかどうかだけでなく、何を大切にし、何を生み出し、誰に価値を届ける人間なのかまで問われる時代になると思っています。 その競争にも、その変化にも勝てるように、私たちも急いで進化させています。楽しみにしていてください。





















